外国人雇用支援【ニュースで学ぶ外国人雇用9】外国人介護職員の日本語力に個人差 厚労省が訪問系従事者にヒアリング
【ニュースの要約】(2024年2月26日福祉新聞)
●厚生労働省は、介護福祉士の資格を持つ外国人職員が訪問介護に従事している三つの事業者にヒアリング。日本語能力は日常会話ができることが求められるが、一概に日本語試験のレベルでは判断できず、個人の能力によるとされた。
●名古屋市の訪問介護事業所では3人のEPA(経済連携協定)介護福祉士(フィリピン)が働いている。最初の1カ月程度は先輩職員が同行訪問してサービスを提供し、研修や介護記録はタブレットで簡単にできるようにした。「コミュニケーションアプリを導入してから会話が増えた。相談ごとにも迅速に対応している」。
【One Point Lesson】「EPA」
●「経済連携協定」(EPA:Economic Partnership Agreement)は、WTO(世界貿易機関)と中心とした多国間の貿易自由化を補完するため、国や地域を限定して、関税等の貿易障壁を撤廃することにより、モノ・ヒト・カネ・サービスの移動を促進させようとするもの。
●EPAに基づく外国人介護福祉士候補者の受入れは、日本と相手国の経済上の連携を強化する観点から、公的な枠組みで特例的に行うものであり、労働力不足への対応が目的ではない。日本の介護施設で就労・研修をしながら、日本の介護福祉士資格の取得を目指す。
●日本とインドネシア、フィリピン及びベトナムとの間で締結された協定に基づき、年度ごとに外国人介護福祉士候補者の受入れを実施。EPAに基づき国家資格を取得することを目的とした就労を行う外国人介護福祉士候補者は、受入れ施設で原則4年間、就労しながら介護福祉士国家試験の合格を目指した研修に従事(最終年度に不合格だった場合は、もう1年だけ滞在期間を延ばすことができるので、国家試験受験のチャンスは最大2回。)。介護福祉士国家試験に合格すると、引き続き就労することが可能(在留期間の更新回数に制限無し)。