外国人雇用支援【ニュースで学ぶ外国人雇用3】外国人の在留資格取り消し、1240件に増 令和5年、ベトナム・中国・インドネシア上位
【ニュースの要約】(2024年3月29日産経新聞)
●令和5年に外国人の在留資格が取り消された件数は1240件と前年比115件(10.2%)増加。
●国別ではベトナムが最多で812件(65.6%)。次いで中国、インドネシアの順。
●在留資格では技能実習が最多で983件(79.3%)。次いで留学、技人国の順。
【One Point Lesson】「在留資格取消事由の具体例」
●令和5年に在留資格を取り消したものの具体例。
①入管法第22条の4第1項第1号:上陸拒否事由に該当しないものと偽り、上陸許可を受けたこと(8件)
例)過去に退去強制されたことから上陸拒否事由に該当していたものの、退去強制歴を秘匿するなどして上陸拒否事由に該当しない旨偽って上陸許可を受けた。
②入管法第22条の4第1項第2号:第1号に掲げるもののほか、偽りその他不正の手段により、上陸許可等を受けたこと(42件)
例)在留資格「日本人の配偶者等」を得るため、日本人との婚姻を偽装し、日本人配偶者との婚姻実態があるかのように装う内容虚偽の在留期間更新許可申請書を提出して同許可を受けた。
例)在留資格「技術・人文知識・国際業務」を得るため、実際の学歴とは異なる学歴を記載した内容虚偽の在留資格変更許可申請書を提出して同許可を受けた。
③入管法第22条の4第1項第3号:第1号及び第2号に掲げるもののほか、不実の記載のある文書又は図画の提出又は提示により、上陸許可等を受けたこと(11件)
例)在留資格「技術・人文知識・国際業務」に係る在留期間更新許可に際し、稼働実態のない雇用先を記載した不実の記載のある在留期間更新許可申請書を提出して同許可を受けた。
④入管法第22条の4第1項第5号:入管法別表第1の在留資格をもって在留する者が、正当な理由なく在留資格に応じた活動を行っておらず、かつ、他の活動を行い又は行おうとして在留していること(128件)
例)在留資格「留学」をもって在留する者が、学校を除籍された後、当該在留資格に応じた活動を行うことなくアルバイトを行って在留していた。
例)在留資格「技能実習」をもって在留する者が、実習先から失踪し、当該在留資格に応じた活動を行うことなく他の会社で稼働して在留していた。
⑤入管法第22条の4第1項第6号:入管法別表第1の在留資格をもって在留する者が、正当な理由なく在留資格に応じた活動を3月(高度専門職は6月)以上行わないで在留していること(1049件)
例)在留資格「技能実習」をもって在留する者が、実習先から失踪し、当該在留資格に応じた活動を行うことなく3か月以上本邦に在留していた。
例)在留資格「留学」をもって在留する者が、学校を除籍された後、当該在留資格に応じた活動を行うことなく3か月以上本邦に在留していた。
⑥入管法第22条の4第1項第7号:「日本人の配偶者等」又は「永住者の配偶者等」の在留資格を有する者が、正当な理由なく在留資格に応じた活動を6月以上行わないで在留していること(2件)
例)在留資格「日本人の配偶者等」をもって在留している者が、日本人配偶者と離婚した後も引き続き、6か月以上本邦に在留していた。
⑦入管法第22条の4第1項第8号:上陸許可等を受けて新たに中長期在留者となった者が、90日以内に住居地を届け出ないこと(1件)
例)在留資格「技術・人文知識・国際業務」の上陸許可を受けた者が、上陸許可を受けた日から90日以内に住居地を届け出なかった。